死亡したロブ・ライナー監督は「トランプ錯乱症候群」だったとトランプ大統領が根拠なく主張。「怒りが原因で死んだ」

ヒューマンライツキャンペーンのイベントに参加したロブ・ライナー監督と妻のミシェル・シンガー・ライナー氏(2025年3月22日) 『スタンド・バイ・ミー』や『恋人たちの予感』などの作品で知られるアメリカの映画監督ロブ・ライナー氏と妻のミシェル・シンガー・ライナー氏が12月14日、ロサンゼルス近郊の自宅で死亡しているのが見つかった。 2人には刺し傷とみられる傷跡があり、警察は息子のニック・ライナー容疑者の身柄を拘束して 捜査 を行っている。 この事件についてトランプ大統領は15日、ライナー氏は自ら死を招いたという根拠のない持論をトゥルース・ソーシャルで展開した。 【動画】 ロブ・ライナー監督を批判するトランプ大統領 トランプ氏は「かつては非常に才能ある映画監督でコメディスターだったが、今ではひどく苦悩し葛藤していたロブ・ライナーが妻のミシェルとともに亡くなった」と書き込んでいる。 「彼の死は、TDSとして知られる心をむしばむ病『トランプ錯乱症候群(TRUMP DERANGEMENT SYNDROME)』にひどく治療不可能な形で取りつかれ、それによって周囲に引き起こした怒りが原因だと報じられている」 「彼は、ドナルド・J・トランプ大統領への激しい執着で人々をひどくイラつかせていたことが知られていた。トランプ政権がすべての目標と偉大さへの期待を上回り、かつてないような『アメリカの黄金時代』が到来する中で、彼の明らかな被害妄想は新たな高みに達していた。ロブとミシェルよ、安らかに!」 トランプ氏は「怒りが原因」という自身の主張が、具体的にどの報道によるものかには言及していない。ハフポストUS版はホワイトハウスに情報元を問い合わせたが回答はない。 一方、ホワイトハウスはXの公式アカウント「@RapidResponse47」でこの投稿をシェアした。 しかし投稿は共和党支持者からも 批判 されており、「残忍に殺害されたばかりの人に対して不適切で敬意を欠いた言動だ」などの声が寄せられている。 トランプ氏を批判してきたライナー監督 ライナー氏は、これまで何度もトランプ氏を 批判 してきた。 2017年のドバイ国際映画祭では「ドナルド・トランプは、歴代のアメリカの大統領の中で、最も大統領としての資格のない人物だ。精神的能力に欠ける。政府がどのように機能しているのかを理解していないだけでなく、それを理解しようとする関心すら持っていない」とバラエティ誌の取材で 述べている 。 また、2024年の大統領選挙前には「今回の選挙で問われているのは、249年にわたる自治とアメリカ民主主義を続けるのか、それとも『憲法を破壊し、政敵を攻撃し、アメリカを独裁政治に変えたい』と公言しているドナルド・トランプのような人物に委ねるのかだ」と ガーディアン のインタビューで述べている。 トランプ氏は、投稿を批判された後もライナー氏に対する攻撃的な姿勢を変えていない。 15日にホワイトハウスでライナー氏を批判する投稿について記者に聞かれた際に、「トランプに関して言えば、彼は精神が錯乱した人物だった」という主張を繰り返した。 「彼は精神が錯乱していた。『トランプ錯乱症候群』だ。だから私はあらゆる意味において、まったくロブ・ライナーのファンではなかった。彼は我が国にとって非常に有害な存在だったと思う」 ハフポストUS版 の 記事 を翻訳・編集しました。 【動画】 ロブ・ライナー監督を批判するトランプ大統領 Related... 【動画】ロブ・ライナー監督を批判するトランプ大統領 トランプに投票したコメディアン、大統領を痛烈批判「こんなはずじゃなかった」 トランプ人形、悪魔と燃やされる。中米の伝統的な“お祓い”行事で「大きな害をもたらした」 ...クリックして全文を読む