邦銀の貸し出しが拡大し、2025年10月の伸び率は銀行全体で前年同月比4.5%と高水準だ。都市銀行は貸出金利も上昇している。プロジェクトファイナンスやM&Aで攻勢を強めた結果といえる。一方で、貸出先は製造業より不動産などに偏り、預金の伸びは鈍い。この状態が続けば、銀行の資金調達コスト上昇や再編、資源配分のゆがみを招きかねず、日本経済の成長の足を引っ張りかねない。