アルゼンチンで現金を使うたび、紫がかった100ペソ札に描かれたアルゼンチンの元ファーストレディー、エバ・ペロンのほほ笑みが、同国の“光と影”を静かに語りかけてくる。ミュージカルや米映画「エビータ」でも描かれた、貧困を抜け出し「国民の母」へと駆け上がった彼女の物語をたどりながら、再分配と緊縮の間で揺れ続けたアルゼンチンの70年を振り返る。