明治の変革期に、政府の大きな期待を背負って誕生した北海道小樽の手宮線。昭和60年に姿を消してから40年近くが経つが、いまなお当時のレールが残っている。多くの廃線が歴史に埋もれていくなかで、なぜ手宮線は、「廃線ランキング」第1位に選ばれたのか。実際に歩いてみると、その理由が自然と浮かび上がってきた。※本稿は、地図研究家の今尾恵介『ぶらり鉄道廃線跡を歩く』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。