岸田文雄首相(当時)が2023年にウクライナを訪問した際、ゼレンスキー大統領に「必勝しゃもじ」を贈り、まるで戦場に送る迷惑な千羽鶴のようだと大批判を浴びた。だが、ウクライナ支援の一環として渡したこの不可解な贈り物が、日本を救っていたとしたら…?元外務省主任分析官で、対ロシア外交を中心に情報分析に従事した筆者が、「必勝しゃもじ」がたどった意外な帰結を語る。※本稿は、作家の佐藤 優『愛国の罠』(ポプラ社)の一部を抜粋・編集したものです。